「臭いものに蓋」とはよく言ったものだ。
普段の平凡な生活の裏には、いつのまにか隠れて(隠して)見えなくなった事柄が多く存在している。見えないもんだから当然、耐性や対処法なんぞは身につかないままのんべんだらりと過ごしており、突然降って湧いた「臭いもの」にはどう手をつけてよいかもわからず、気づけば無防備にオロオロするだけの未熟な仕様に成り下がっている。だせー。
と、うっすら気づいているのかいないのか、その辺のバランスを取ろうなのか、凄惨なできごとをフィクションやあるいはかけはなれた現実として摂取しようと試みて、意味不明な達成感に酔いしれて終了という、そもそもバランスなんてまるでとれてない無駄な行為を積み重ねて、今日が終わる。
偽善にまみれている。こちらからお願いしてわざわざ偽の善をまとって、知らないわからないと目を瞑って生きていくのが幸せなら、そんな前提にすら「蓋」をしてしまえばいいんじゃないか。
そんな「蓋」、どこにあるんだろ。