理系ミステリ。森博嗣(著)「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」を読んだ

on Nov 2, 2014 / in 小説

RICOH GR

良作として、たまに書店で取り上げられているのを見ていたけど、なんとなくスルーしていた「すべてがFになる」。最近のテレビドラマ化で、主人公のせっかくのキャラが悪変されている!と話題になっていたので、読んでみた。話題の方向はいろいろだ。

14歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流を拒んで孤島の研究施設に閉じこもった天才工学博士、真賀田四季。教え子の西之園萌絵とともに、島を訪ねたN大学工学部助教授、犀川創平は一週間、外部との交信を断っていた博士の部屋に入ろうとした。その瞬間、進み出てきたのはウェディングドレスを着た女の死体。そして、部屋に残されていたコンピュータのディスプレイに記されていたのは「すべてがFになる」という意味不明の言葉だった。

ミステリ小説なので、続きが気になって気になって、寝る間も惜しんでページをめくりたい!という衝動を期待していたのだけれど。そうはならず、実に淡々と日々少しずつ読み進める感じで読了。主要キャラになかなか感情移入できなかったからかなーと思う。
あと、テレビの影響で犀川先生は綾野剛氏で再生されていたけど、余計な情報だったかな。


綾野剛 写真集 『 胎響 』

でも、トリックはお見事です。動機もスケールもまじですかー!ひー!と、もう全然違うところから降ってきたので、とても爽快だった。それに「すべてがFになる」の意味も、理系のひとたちなら納得なのだろう。きっと。

Amazonレビューの中に

本書を読んだ上で、是非、同著者作の四季を読んでみてください。各作品間の世界観はもちろんのこと、本書においてさほど重要な意味に思えなかった文が四季では見事な伏線になっています。

と書かれている方がいて、確かに、海外ドラマでも数話見ただけでは全然感情移入できないのに、続けていくつも見ていたらいつの間にかハマっていた、なんてことは多いもの。1作品におさまらない壮大な背景があるんだとしたら、それをふまえて本作を理解してみたいなあと思った。


すべてがFになる THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)

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